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ミニマリスト・シンプリストは、震災後にどうすればいい?

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ぼくは高校1年生のときに、阪神・淡路大震災を経験しています。

被災当時、木造2階建ての戸建住宅に、両親と姉とぼくの4人で住んでいました。
(もう一人の姉は東京にいました)

家は倒壊することなく、内装(壁)に少しヒビが入る程度で済んだので、避難所で生活をすることなく、家で生活を続けることができました。

母は、スペースがあれば埋めてしまう『マキシマリスト』なので、被災時は食器棚やタンスが倒れ、散らかりまくりでしたが、それでも震災後の生活のなかで、モノの多さに救われることもありました。

そういった経験があるので、ミニマリスト思考やシンプルライフ思考を通して、モノとの向き合い方を学びつつも、モノの要・不要についても、もう一歩踏みこんで考えるようになりました。

現在、モノの数を少なくして生活するミニマリストやシンプリストも多いですが、震災が起こった場合、その後しばらくはどういった生活を送ればいいか、または備え方をお伝えします。
(あくまで『住んでいる家が倒壊しなかった』という前提です)

ただし、ぼくが経験したのはあくまで『地震』であり、地震に伴う『津波』や『火災』『土砂災害』に関しては経験しておらず、なにかをお伝えすることはできませんので、ご了承ください。

震災後の生活について

まずは、震災後はどのような生活だったのか、ざっくりとお伝えします。
(正直なところ、記憶が曖昧になっています)

学校・会社について
当時高校生だったぼくの通う学校は、もちろん休校。
父は自営業でしたが、仕事どころではありません。
なので、日常生活は完全にストップする状況になります。

ライフラインについて
電気・ガス・水道のライフラインは、すべて途絶えました。
インターネットは当時ありませんが、もちろん電話も途絶えました。
地域によって、ライフラインの復旧が早い地域と遅い地域があり、ぼくの住む地域は比較的遅めでした。
それでも今思い返すと、全体的なライフラインの復旧は思っていたより早かった印象があります。

交通について
電車はもちろん止まりました。
停電のせいもありますが、駅のホームが一部倒壊していたり、地震によって線路が損壊していたようです。
道路も、倒壊した建物や瓦礫・破片が道をふさいでいたり、高速道路は途中で分断されていたりと悲惨な状況で、車での長距離移動も(できなくはないですが)むずかしいようでした。

生活用品について
コンビニやスーパーで、在庫商品を求めて向かう人もいました。
(ぼくは自分が買いに行った記憶がありません)
シャッターが壊れた店舗には、どさくさに紛れて『火事場泥棒』が侵入し、けっこう盗難があったようです。

うちはきちんと備蓄しているような家ではありませんでしたが、「捨てずにとっておく」という母のマキシマリストな性格が功を奏して、生活に困ったという印象はありません。

電気がないので、日が沈めばろうそくを灯して過ごし、夜は早めに寝るという健康的な生活だったように思います。

食事について
最初は家に買い置きしていた食品を食べていました。
ここでも母の『溜め込みグセ』が功を奏しています。

しばらくして近くの小学校が避難所となり、そこへおにぎりや水などの配給をもらいに行った記憶があります。
不思議と「食に困った」という記憶がありません。

モノが少ないミニマリスト思考の人の場合

このような状況の場合、モノが少ないミニマリストは、大事なモノだけを荷物にまとめて、安全な近隣の地域へ一時的に移住することをおすすめします。

ウィークリーマンションやビジネスホテルなど短期滞在できる施設で、ライフラインが復旧するまで生活し、ある程度復旧できたら自宅に戻ればいいと思います。
職場へ通勤するような職種だと、しばらくは仕事もできない状況でしょうからね。

ただ、交通もストップしてしまうので、移動はよく考えないといけませんね。
歩けるところまでは歩いて、電車が動いている地域まで出られれば、そこから電車で移動したり。

移動手段として自転車もアリですが、瓦礫や破片などでタイヤがパンクする確率は高いので、乗り心地は良くないですが、ノーパンクタイヤの自転車だと大丈夫かもしれません。

ぼくたち家族は震災後はライフラインが途絶え、戦後のような状況をしばらく体験していました。
ある日、父が「大阪のサウナに、みんなでお風呂に入りに行こう」と、車で神戸から大阪・難波へ行き、そこでショックを受けました。
日常の賑やかな街があり、「ちょっとお隣に行けば普通に生活できるのか」と。

家族やペットがいるとむずかしいですが、単身者であればこういった身軽な行動も可能です。

また、モノの少ないミニマリストの中でも、すべて外部サービスに依存している場合は、こういった非常事態のときはなおさら移住することをおすすめします。

『外部サービスに依存』とは

●冷蔵庫は持たず近くのコンビニを利用
●洗濯機は持たずコインランドリーを利用
●自炊せず外食のみ
●備蓄もしていない

こういった生活スタイルの方は、より身軽に移住できますね。
移住の際は、空き巣に入られることも想定して、大事なモノや高価なモノは家に残していかない方がいいかもしれません。

シンプルライフ思考の人の場合

シンプルライフ思考の人は、そこそこの数のモノを所有している方だと思います。
また、家族やペットと暮らす人も多いでしょう。

そのような場合は、しっかり備蓄しておくことをおすすめします。
やはり家族やペットがいると、身軽に移住しづらいでしょうからね。

地域にもよりますが、ありがたいことにライフラインは一カ月でそこそこ復旧しました。
ライフライン復旧まで乗り越えられるくらいの食糧や水、生活用品を備蓄しておくと安心です。

また、混乱した状況のなかで家に住み続けることになるので、事故や犯罪にも気をつけましょう。

電気やガスが復旧したことにより、漏電で火災になったり、ガス漏れが発生したりもするようです。
また、空き巣や窃盗などの犯罪に注意するのはもちろんですが、女性の場合は性犯罪に巻き込まれないように注意が必要です。
女性だとわかる色やシルエットの服は避けたほうがいいそうです。

性別に限らず、基本的に夜は出歩かない方がいいですね。

当時「あってよかった」と感じたモノ

当時を振り返って「あってよかった」と感じたモノをご紹介します。

アナログな娯楽品
被災後しばらくして、東京に住んでいた姉が心配して、なんとか神戸まで帰ってきてくれました。
電車も止まっている区間があったので、そこは歩いて来たようです。

その際にカードゲームの【UNO】も持って帰って来ており、夜は家族でろうそくの灯を囲みながら、楽しい時間をすごせました。
当時は悲惨な状況ではあったものの、家族で【UNO】をした楽しい時間はいつまでも覚えています。

現在はデジタル社会で、ほとんどの娯楽がインターネットに集約されていますが、こういったアナログな娯楽品はあったほうがいいなぁと、今でも感じます。
【トランプ】は誰もが遊べるので、気分転換やコミュニケーションツールにもなりますね。

本や雑誌も、すべてデジタル書籍にするのではなく、お気に入りの本は電気を必要としない紙の本として手元にあってもいいですね。

たくさんのタオル
ライフラインが途絶えて入浴できない状況だったので、タオルを水で濡らし固く絞って、体を拭いていました。
ミニマリストには『憎まれ役』のタオルの数ですが、洗濯できないという非常時では、タオルなどの布類は数が多いほど安心できました。

ぼくはたくさん所有しても嵩張らない、てぬぐいを多めに所有しています。
少ない水で手洗いでき、乾きも早いので、普段から使い勝手がいいので愛用しています。

てぬぐいの中でも【かまわぬ】というメーカーがおすすめです。

「あったほうがいい」と感じるモノ

では現在、「あったほうがいい」と感じるモノをご紹介します。

現金
現在は当時と違って、キャッシュレス決済が主流になりつつあり、手元に現金があまりない人も多いはず。
キャッシュレス決済は、地域一体で停電が起こるとまったく使えなくなるので、生活費一ヶ月分くらいの現金は、手元にあった方がいいと思います。

キャンプ用品
誰もが想像できうるモノですが、絶対にあったほうがいいです。
ぼくはキャンプはしませんが、調理器具や寝具など、日常生活の中でキャンプ用品を取り入れています
また服も機能的で動きやすく、丈夫なモノを選ぶようにしています。
水を保管するためのポリタンクもキャンプ用のモノにし、生活用水として30Lを常時保管しています。

台車・カート
避難所へ水を汲みに行く際には、重いポリタンクや容器を載せて運ぶための台車やカートがあったほうがいいです。
ぼくはコストコで購入した折りたたみ式のカートを所有しています。

ブーツ・トレッキングシューズ
震災後は、道に瓦礫や破片が散乱しています。
ソールの柔らかいスニーカーよりも、悪路でも問題なく歩けるような『できるだけ軽い』ブーツやトレッキングシューズはあったほうがいいと思います。
ぼくは【inov8】というメーカーのトレッキングシューズを所有しています。
ゴアテックス生地なので水に強く、雨の日はこれを履いて普段から使用しています。

イノヴェイト inov-8 フライロック トレイルシューズ メンズ FLYROC 345 GT C U V2 ブラック 黒 NO1SGG19BK

戸建住宅なら備蓄は上階のほうがいい?

阪神・淡路大震災は『直下型地震』と呼ばれる、タテ揺れの地震と聞きました。

うちは倒壊せずに済みましたが、地震後すぐ近くのようすを見に歩いてみると、戸建住宅は1階部分がペシャンコになり、ダルマ落としのように、2階部分が落ちて来て1階になっているような家屋が多かったです。

マンションなどの大きな建造物も、1階がペシャンコになっていたり、1階から3階あたりまでの柱がたわんでいたりと、地上から近いところの方が損壊が大きかったです。

うちの両親は震災前まで1階で寝ていましたが、震災後は2階で寝るようになりました。

戸建住宅にお住まいの方は、1階がペシャンコになったとしても、備蓄品が2階にあれば持ち出すことが可能なので、備蓄品は2階に保管しておいたほうがいいかもしれません。
(これはあくまでも個人的な意見です)

【人と防災未来センター】で学ぶ

人と防災未来センター

神戸には【人と防災未来センター】という施設があります。
阪神・淡路大震災について学び、体験し、それらで得た知識を次の災害時に活かす目的で建てられた施設です。

施設が完成してから一度も行ったことはなかったのですが、今回この記事を書くにあたって、当時のことをもう一度体験しようと行ってきました。

身内に犠牲者も出ず、ケガなどもなかったので、ぼく自身の被害は全然マシなほうだったと、ここへ行ったことで改めて感じました。

この施設では、ブログで書き表せないような、震災後のリアルな状況を目の当たりにできます。
実際に揺れを体験でき、その場合どういった行動を取ればいいのかも学ぶこともでき、地震や防災についてもスタッフの方が丁寧に説明をしてくれます。

残念ながら、今回はぼくの時間の都合でしっかりと学ぶことができていませんが、ゆっくり時間が取れるときにもう一度行こうと思っています。

神戸に遊びに来た際には、キラキラした観光地だけでなく、こういったところへもぜひ行ってみてください。

https://www.dri.ne.jp/

で、結局なにを手放すん?

 モノはいつでも手に入るから』という感覚

自分の生活に支障をきたすほどだったり、地震が起きたときにモノの下敷きになってしまうほどの、大量のモノの数はよくないと思いますが、『モノが多い=悪』という偏った思考もどうかなと感じます。

震災後は自分の残された持ち物を売り、お金に換えて生活をしのぐ人もいました。

日常生活のなかでは『いつでも簡単に手に入る』という安心感から、ついモノを簡単に手放してしまいがちですが、震災後のような流通がストップした『モノが手に入りにくい』世界になると、不要だと思っていたモノがとたんに『資産』に変わることもあります

「モノはいつでも手に入るから今はいっか。必要だったら買い直そう。」という理由で手放すのではなく、「自分には本当に必要のないモノ。買い直すこともないだろう。」という理由から手放したほうが、手元に残したモノをより大事に永く使うことにも繋がりますね。

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