今から約10年前は仕事がうまくいっていなくて退職した時期でした。
しかも30代前半にして無職になり、貯金は30万円ほど。
ギリギリの状態で次の勤務先が決まり、ホッとしたものです。
そんな時期に出会ったのが “トイレ掃除” です。
「トイレ掃除をすると金運が上がる」という言葉は、精神的にも金銭的にも追い詰められていたぼくには魅力的な言葉でした。
そこで「トイレ掃除はやるのはタダだし、やってみるか」とトイレ掃除を意識的にやってみることにしました。
ここでは現在までの約10年を振り返ってみます。
あらゆるところで意識的に行われている “トイレ掃除”
ぼくがトイレ掃除を意識的にやってみようというキッカケとなった本は『ツキを呼ぶ トイレ掃除』(小林正観・著)
トイレ掃除をすることで金運が上がって、昇給したり、臨時収入を得たり、宝くじに当選したりなど、にわかに信じられないような体験談がこの本には掲載されていました。
なぜそのような効果があるのかと言うと、トイレには烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)という神様がいるそうです。
トイレ掃除をすることで烏枢沙摩明王が喜び、そのお礼として金運を授けてくださることからそのような効果がある、とのこと。
また、ビートたけしさんや郷ひろみさんなど、成功している大物芸能人の方々が現在でもトイレ掃除をやっている、という情報もありました。
ビートたけしさんは呑みに行ったお店のトイレが汚れていると、その場で掃除をするらしいです。
この本に限らず、調べてみるとトイレ掃除はあらゆるところで意識的に行われているようです。
カー用品専門店のイエローハット創業者の鍵山秀三郎さんは、トイレ掃除を大事に思っており、新人研修にも取り入れているようです。
また、名門校と呼ばれている六甲学院中学では、生徒が半裸(パンツ一枚)になって素手でトイレ掃除をするという習慣もあります。
これらは金運というよりも、謙虚さという精神的な部分での学びがあるのでしょうね。
会社のトイレを週1ペースで掃除
新しい勤務先はこじんまりとした自社ビルで、男女別にトイレがあります。
男性トイレは男性社員が、女性トイレは女性社員が掃除をします。
ここでトイレ掃除を継続してやり始めました。
自宅は一人暮らしなのでそこまで汚れないこともあり、軽く拭く程度の掃除は頻繁にしていたので、会社のトイレ掃除を重点的にするようにしました。
自宅よりも公共のトイレのほうが効果があるという情報もあったからです。
会社では、トイレ掃除を週に一回掃除をする決まり。
3人でローテーションする当番制なので二週間ごとに当番が回ってくる予定だったのですが、自分以外はなぜか全然しません(笑)
なので、他の2人の代わりに自分だけは毎週トイレ掃除を黙々と続けていました。
もちろんそのことは社長や上司にも言わずに、です。
それに加えて、汚れに気付いたときにも掃除するようにもしていました。
心の中では「他の2人よりも収入を上げてやるぞ」なんて思ってたよ!
フリーター時代の姿勢と経験が活きる
一般的な感覚からすると、多数の人が利用する公共のトイレを掃除するのは、多少抵抗はあると思います。
しかしぼくは慣れていました。
フリーター時代にラブホテルの清掃員という変わった仕事をしたからです。
お客さんが退室後の部屋をチームで素早く掃除します。
中にはひどい使い方をした部屋もありましたが、次のお客さんを迎えるために10分ほどでテキパキと掃除します。
そういったたまに汚物を扱う経験もあったので、公共のトイレを掃除することに対する抵抗があまりないのかもしれません。
ちなみに当時は、そんな俗世の世界に身を置きつつも、私生活では精神世界や仏教の本を読んでいました。
1階から6階までの階段と廊下を、雑巾で拭き掃除しながら瞑想にふけったりと、今思い返すとかなり変わった生き方をしていたように思います。
しかし、その頃に身につけた掃除への姿勢と経験が、会社員になってからのトイレ掃除に活きました。
トイレの使い方があまり良くない人も社内にいますが、あまり気にせず掃除ができます。
このラブホテルは映画『天気の子』にチラッと看板が映ってたよ!
金運は上がったのか
残念ながら、本で紹介されていたような決定的な出来事は起こっていません。
ただ、金運が上がったとハッキリ言える確証はありませんが、懐に余裕ができたのは間違いありません。
会社からちゃんと評価もされて、わずかではありますが順調に昇給もできました。
給与・賞与はトイレ掃除をしなかった他の2人に比べて、少し多くいただけています。
日頃の生活において、とくに節約を意識したわけでもなかったのですが、元々の倹約家気質も相まって結果的に貯金がどんどん増えていました。
30代半ばになってようやく親にもプレゼント(旅行や車)できるような立場にもなったし、100万円以上かかる歯列矯正も始めることができました。
こうした状況から言えば、過去の自分と比較すると「金運が上がった」と言えるかもしれません。
断捨離にハマった時期で、不要品を売ったりしてお小遣いも入ってきたことも大きいかも。
金運が上がること以外のメリット
会社では一目置かれる
人が嫌がることを率先してやることで、見えない信用は得られた気がします。
また、仕事でもある程度実力を認められるとプラスアルファとして大きく作用した気もします。
「仕事ができるのにトイレ掃除もしっかりやるなんて、おごりのない人間だこと!」と思いません?
謙虚な気持ちになれる
フリーター時代に「いつかここを抜け出してやるぞ」と思いながら清掃の仕事をしていたので、その当時のことを定期的に思い出せます。
ぼくにとってトイレ掃除は、初心に帰ることができるのでよかったです。
例え清掃の仕事の経験がなくても、トイレ掃除をすると不思議と謙虚な気持ちになれます。
で、結局なにを手放すん?
社歴や年齢とともに高まる勘違いのプライド
トイレ掃除って誰もやりたがらないし、一般的には下っ端がやるものみたいな雰囲気がありますよね。
そこを敢えて率先して自らやることに意味があるように感じます。
現在ぼくは社歴が長いポジションになりましたが、トイレ掃除をするといつでも新人の頃の気持ちを思い出させてくれます。
「トイレ掃除をすると金運が上がる」ということについては、科学的な証明はなにひとつできません。
しかし、謙虚な気持ちになれるという事実だけは、経験を通して自分の心の中で証明できます。
すんさま。
こんにちは。
「トイレ掃除」は良いとされることは多々耳にしてきて、実際に実行しているのですが変化を感じたことはありませんでした。
会社のトイレを掃除するという発想は全くなくて興味深く新たな学びを得ることが出来ました♪
すんさんの言葉は、すーっと心に入ってきて素直に「真似てみよう!」と思わせてくれるのが素晴らしいと思います。
みるくさま
こんばんは。
みるくさんもトイレ掃除を実行されていたのですね。
ぼくの場合、おすそわけをもらったとか、プレゼントをもらったとか、欲しいものを安く買えたとか、そういった小さなことでも「これはトイレ掃除の効果だ!」と喜んだりしてました。
自分のお金が出ていくことなく(もしくは最小限で)、なにかを得られることも「金運が上がった」ことと同じだと思ってます。
>すんさんの言葉は、すーっと心に入ってきて素直に「真似てみよう!」と思わせてくれるのが素晴らしいと思います。
ラジオの周波数と同じで、みるくさんの波長とぼくの言葉の波長がピッタリ合っているからこそ、そう感じていただけていると思いますよ。
こちらこそ、ありがとうございます♪